(39)擂鉢山(旧大砲陣地)
摺鉢山(旧大砲陣地)
すりばちやまと言う名前の由来は、この山を海側から眺めた時に丁度摺鉢を伏せたように見えたところからである。西久保では最も高い上に見晴らしがよいので、初日の出を拝む元日の朝にはとても賑わう。又袖師地区唯一の三角点でもあり37.2メートルの高さ。戦時中は、駿河湾に侵入して来る敵艦を砲撃する為の大砲の陣地が構築され、中腹にくりぬかれた穴からは、海を睨む大砲の先が見えたものである。なお、この山裾の八坂町への道は、今でこそ消え入りそうな細いものになっているが、昔は西久保と西久保新田をつなぐ大切な道路として盛んに利用されていた。両者の関係は昔から強く、嫁取り婿取りの縁組も多い。戦前迄は馬力(ばりき)も行き来していた程の広さがあった。又この道を、万葉の歌人弁基が詠んだ「亦打出(まっちやま)夕越え来れば庵崎の角田川原に独りかもねん」の歌の亦打山(今の秋葉山)を越えた道の名残りだと説く人もいる。
