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遠州森町「のこぎり歯」

遠州森町の「のこぎり歯」

静岡新聞 2009年7月20日付 「古道を歩く 秋葉街道58回目」の記事より

静岡新聞が長期連載している「古道を歩く」は密度の濃い取材と写真の素晴らしさで毎回楽しみにしている。

7月20日に掲載された、秋葉街道の58回目では遠州森町城下街道「のこぎり歯」を紹介している。記事のなかに「斜行屋敷」という表現はないが、同じものだと思われる。

町並みが、「通りに平行ではなく斜めに建てられ、見下ろすとさながら『のこぎりの歯』」のように見える。また、「本通り自体が城下町特有の『鍵の手』で直角に曲がる部分」を持っている。「鍵の手」は江尻宿両端のクランクと同じである。

遠州森町の「のこぎり歯」

「のこぎり歯」があるのは森町役場から北側に続く「城下街道」である。(静岡新聞掲載の写真より)

記事のなかで元森町町史編纂委員の方が「城下本村は白山城側にあった。江戸のまちづくりが波及し、太田川の流れを東側の山寄りに移す河川改修を行い、一帯を新田開発し条里制で整えた。かつての自然堤防と川が道となり、そこに本村からの家々が張り付き、商業地に発展した」と、いう解説をしている。

河川改修によって作られた道と、田畑の境界との関係から、「のこぎり歯」の土地になり、「軍事戦略とは別の成り立ち」であるという。街道に対して角度をもった屋敷は、現代の感覚からすると不自然である。しかし、その不自然さを生み出した必然があるはずだと思う。また、その必然は、全国一律であるはずはなく、その土地の、その時代特有の「必然」だと考えるべきだろう。

江尻宿周辺での「くの字」と、美濃輪の「くの字」、遠州森町の「のこごり歯」は、それぞれに違った「必然」があるのかもしれない。「斜行屋敷」の謎は、ますます深くなってきた。


遠州森町の「のこぎり歯」を見に、清水から出向く必要がありそうだ。

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静岡新聞2009年7月20日付「古道を歩く・秋葉街道58回目」の地図より

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